VRサイクリング 前回に続き焼き物の聖地を巡り、そして知られざる景勝地東松浦半島を周遊する旅。前回ゴールの有田駅前からスタート、有田焼の窯や陶磁器店が軒を並べる内山地区を抜けて、その先北からさらに北西へ軽く峠を越えると険しい山間に鍋島藩の御用窯のあった知る人ぞ知る焼き物の山里、大川内山に到達。ここから北へ下って行くと焼き物の積み出し港のあった伊万里に出る。伊万里からさらに北へ進み、東松浦半島の西海岸沿いを行くと、大浦付近から海岸段丘上の丘陵地帯となる。その先原発や風力発電所などが展開する玄海エネルギーパークを抜けると東松浦半島の北部、丘陵地に秀吉の朝鮮出兵の一大拠点となった名護屋城址や各大名の陣屋が展開する地帯。そのすぐ先、イカの聖地として名高い呼子漁港と街並みを巡った後、東松浦半島東側を突っ切って唐津に向かう。唐津駅前をゴールとする86kmの行程。序盤の有田から大川内山はまさに焼き物の聖地であった。特に上有田駅に近い内山地区は道の両側に延々と窯と陶磁器屋の伝統的建築が延々と建ち並ぶ風景は日本でもここだけであろう。また路地を一本入った裏通りにはトンバイと呼ばれる耐火煉瓦と陶片などで作られた塀が続く窯元の家や作業場の特徴的な家並も味わい深い。大川内山は深い山間の谷に石畳の道、白壁やくすんだ色調の建物、窯元の煙突、背後の険しい岩壁。ここにしかないVRながら心揺さぶられる魅惑の風景であった。ここは江戸時代に佐賀藩が将軍家などへの献上品を作るための御用窯を置いた場所で、技術が盗まれないようにこのような山奥を選んだらしい。そして有田や大川内山で生産された焼き物は、近場の深い入江の奥に位置する伊万里の湊から国内各地だけでなく海外にも送られた。それで有田焼のことを伊万里焼とか古伊万里と呼ぶことになったらしく、伊万里近辺には窯元はほとんどない。中盤、後半の東松浦半島は知られざる地域。例えば東京から九州に何度旅行してもまず訪れる人はほとんどいないだろう。しかし今回通った範囲でもなかなか魅力的な土地であった。半島の西海岸では丘の上からの海岸段丘を利用した棚田と松島のような小島が多く浮かぶ湾の風景が同じフレームの中に展開する。他では見たことのない風景。また丘の上のドライブウェイからは遮るものなしにずっとこの風景が続くのも爽快だ。そして歴史の浪漫、巨大な名護屋城址とその付近に展開する130以上とも言われる各大名の陣屋跡。最盛期にはこの辺地に10万人を超える人々が集まっていたというのは想像すらできない。当時の秀吉の威光がどれだけのものであったかを物語っている。それから呼子には日本三大朝市の1つ呼子の朝市があり、その朝市通りは漁港の裏の通りでなかなかの情緒溢れる横丁となっている。日本有数のイカの水揚げを誇り、イカの名物料理がひしめくこの湊町もリアル探訪してイカその他魚介に舌鼓を打ってみたいと切に思った次第。唐津では思いがけずストリートビューで九州有数の祭り、唐津のくんちに遭遇した。ラッキー。さて次回は私が幼少期を過ごした懐かしの福岡・博多へと進む。



















