VRサイクリング 前回に引き続き秘境ルートシリーズ第二弾。今回は日向国から出て肥後国の秘境ルートを進むの巻。九州のど真ん中、背骨に相当する奥深い山地をかき分けつつ南へ進み肥後国(熊本県)の最南部へ進む。前回ルートの途中、日向国(宮崎県)の椎葉村の中心、上椎葉をスタートし、上椎葉ダムを渡り、ダム湖である日向椎葉湖を奥まで進みさらに西へ九州山地の尾根、新椎葉越の峠を越えて肥後国(熊本県)に入り、さらに西へ少しずつ峠を下ってゆくと平家落人の集落群として知られる五家荘を通り、さらに球磨川の支流川辺川の急峻な谷に沿って南へ下ってゆくと子守唄で知られる五木の集落、さらに進むと日本三急流の1つ球磨川沿いの城下町人吉に至る。人吉の市街を一巡りして人吉駅をゴールとする105km、今回も超長尺の行程。日向椎葉湖から国境の峠の道はまさに秘境の山道で、幾重にも重なる山なみと急峻な谷を望む究極的な秘境で日本で唯一焼畑農業を続けている家もあった。峠を越えた先の五家荘まで来るとむしろ、新椎葉越の峠道や前回の椎葉地区よりは秘境感が薄れてきた気がする。それでもアクセスの悪さや山の深さは一般的には十分秘境なのだが、秘境感覚が麻痺してきたのか、いややはり今回の五家荘、五木は事前の予想ほどではなかった。ビジュアル的にも秘境であると予想していたのだが、今まで走った岐阜、長野、群馬あたりの深い渓谷沿いの道筋とそんなに変わらないと思えた。ゴールとした人吉は学生時代にさすらって気に入った町。城下町の雰囲気を色濃く残した情緒溢れる町だったが、そうした町並みの情緒が失われた感があって、時代の流れには逆らえないのかと思ったら、実は2020年の球磨川の氾濫による歴史的な洪水被害で中心部が壊滅状態になったらしい。そう言えばそんなニュースがあった気がする。その結果古い町並みがかなり淘汰された模様だ。町並みに空き地が目立ったのは能登や三陸海岸と同様、今もまだ被災地から抜けていないということだ。子供の頃、霧島高原へ旅行に連れて行ってもらった際、列車に揺られて肥薩線の球磨川の渓谷を眺めた後、人吉を過ぎると今度はスイッチバックやループのある山の景色と移り変わる景色に胸を躍らせた記憶がある。そうした絶景路線として定評のある肥薩線も2020年以来運休が続いていて復旧の見込みが立っていないという。道理でゴールの人吉駅に人影がなかったわけだ。次回はその肥薩線に沿って霧島へアプローチする。



















