VRサイクリング 九州中央部の山と谷を抜けて肥後国から豊後国へと進むの巻。前々回のルート終点の高森を出発し、しばらく北へ向かって阿蘇外輪山東側に登り阿蘇連山とカルデラの風景を見納めた後、東へ進路を変えてほぼJR豊肥本線沿いに東へ進む。まもなく山に抱かれた城下町竹田に到着。竹田市街を一巡りし、荒城の月で知られる山の上の岡城趾を訪ねた後、ジオサイトを訪ねつつ大野川水系の谷を辿りながらさらに東へ進み日向街道と臼杵城路の交わる宿場三重町をゴールとする77kmの行程。今回のハイライトは2点。1つはルート上に点在するジオサイト。つまり地学的な見どころ。まずは阿蘇編の流れで阿蘇外輪山に位置する箱石峠。雄大な阿蘇五岳を一望できる絶景スポットであり、外輪山の広々とした草原の眺望が素晴らしいが、巨大なチョコレートケーキのような地層断面が見られる場所があり、阿蘇の噴火の歴史が反映されていて興味深い。竹田の先には、大野川水系の渓谷に幾つかのスポットがあり、東洋のジャイアントコーズウェイ(勝手に私が命名)十川の柱状節理、東洋のナイアガラ原尻の滝、柱状節理の岸壁に開いたJR豊肥線のトンネルに続く鉄橋の迫力ある構図が鉄ちゃんを惹きつける岩戸の景観などジオサイトスポットが溢れる稀有なロケーションだ。もう1つのハイライトは城下町竹田。学生の頃、一人旅で夜、列車で豊後竹田駅に降り立ち、宿を探しつつひとけのない薄暗いレトロな町並みを歩いた。心細くも旅の情緒を強く感じた、いわゆる旅情が私史上最も盛り上がった瞬間として記憶している。VRで久々に訪ねたわけだが、その昔の旅情を成程と思える街並み。四方を山に囲まれたそこそこ大きな町だが、駅前の通りには古い商家が軒を並べ、その裏手には土塀と漆喰壁の枯れた情緒のある街並み、奥には格式が感じられる立派な武家屋敷の通りがあり、寺が集まる寺町もある。箱庭にして永久保存しておきたいような素晴らしく風情のある街並み。そして何と言っても街並みの外れに聳える岩山の上に、さらに堂々たる石垣が延々と高く積まれ、難攻不落の城として名を馳せた岡城。それはまさに瀧廉太郎の荒城の月が描く情景を彷彿とする情景が胸に迫るものがある。VRで日本中を旅して日本には歴史の街並みが展開する小京都、城下町が山ほど存在することを思い知ったが、その中でもここは個人的には多分ベスト3に入ると思う。是非リアルに再訪したい町である。
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