VRサイクリング 山陽海道8日目。山口県に入り周防大島を探索するの巻。前回宮島に渡った本土側宮島口のフェリー乗り場をスタートし、瀬戸内海に沿って南へ進む。厳島を対岸に眺めつつ海岸線を走り宮浜温泉、旧山陽道の宿場で安芸・周防国境の番所もあった玖波、和紙の生産が盛んであった大竹を経て岩国へ。観光地である旧市街ではなく海岸に近い新市街を通り抜け、沖に江田島、倉橋島から周防大島までほぼ島影でカバーされた水平線の海岸の道をJR山陽本線と共にひたすら走り、広島カープの練習場のある由宇を通り過ぎ、大畠で大島大橋を渡り周防大島(屋代島)に乗り込む。ハワイ移民資料館のある島西部の谷筋を登って峠を越えると海岸線が美しい島の東部へ出る。干潮時に島へ渡る道が現れるエンジェルロードの真宮島の前をゴールとする78kmの行程。今回は距離はあるがメジャーな史跡・観光地の乏しい地味なルートであった。岩国は、錦帯橋のある観光地の旧市街はVRではもう五年近く前に山陽道の寄り道で巡ったので、今回は海側の新市街。駅前は広島の衛星都市として賑わっている。それでも新市街街外れは、「雁木」の銘柄で知られる八百新酒造のある渋い町並みになっている。後半の周防大島は瀬戸内海で淡路島、小豆島に次ぐ三番目に大きな島。島の西部は谷間を遡るとダムとダム湖があり周囲には結構高い山地が聳えていて里山が広がっている。離島とは思えない雰囲気もあったが、島東部はどこも海が近くて海岸線も美しい離島が感じられた。周防大島は明治時代島民の1割がハワイに移住し、戻ってきた一部の島民がハワイの文化も持ち込んだ結果、海岸沿いにはパームツリーが連なり、瀬戸内のハワイと呼ばれるらしい。毎週土曜には島内のあちこちでフラダンスのイベント通称サタフラが開催されるというが、島の雰囲気は豪奢なリゾートの雰囲気ではなく、どちらかというと地味な風土が感じられた。それはリゾートのハワイというよりも過酷な移民の生活にまみれたハワイという要素が滲み出たものに違いない。
2025/12/6 山陽海道 8日目 宮島口〜玖波〜大竹〜岩国〜由宇〜周防大島
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