VRサイクリング しばらく紆余曲折の道中が続いたが、小豆島の前の中国地方瀬戸内海沿岸を往く山陽海道の続きを進めるとする。今回は山陽海道4日目として岡山県西部の旅路。前回四国の旅を終えて高松からフェリーで渡った宇野をスタートし、海岸沿いに西へ。奇岩だらけの王子が岳が海岸に迫る道を越えると児島のレトロな街並み。その先は瀬戸大橋へ続く岬の景勝地鷲羽山。そこを下ると湊町下津井の味わいのある家並。そこから先は打って変わって瀬戸内工業地帯の要、水島コンビナートの工場群が延々と続く。高梁川の長い橋を渡るとまた街並み保存地区となっている玉島の市街に入る。その先は丘陵地帯を経て、笠岡諸島、塩飽諸島の中小の島々が散りばめられた瀬戸内海を眺める海岸道路を経て奥深い笠岡湾を辿って山陽本線の笠岡駅をゴールとする80kmの行程。瀬戸内海沿岸の白眉とも言える海洋風景美が堪能できる地帯であり、北前船が行き交ってかつて賑わった古き良き湊町の風情と、複雑な構造物が絡み合い重なり合う濃密な工場地帯に感じられる一昔前の近未来的レトロな風情が交錯する非常に面白いルートであった。児島は繊維産業の中でもジーンズと学生服というニッチな領域に特化して中小の製造業者がひしめく特異な町。学生服は廃れつつあるし、ユニクロのような巨大企業には多分太刀打ちできずに衰退の道を辿っているのが現代的発展から取り残されたレトロな街並みに読み取れる気がする。ジーンズショップが軒を連ねるジーンズストリートやプレミアムなジーンズが評価されているファクトリーがあったり、ちょっとお気に入りのジーンズを探しに出かけたい町ではある。下津井は昔ローカルな下津井電鉄に乗って訪ねた記憶がある。漁村ながら昔の北前船で賑わった栄華の跡が残された廻船問屋などの歴史的な家並に感じられる。玉島は通ってみて初めて知ったのだが、ここも北前船と高梁川による高瀬舟で賑わった過去を持ち、街並み保存地区となるような江戸時代からの商家が建ち並ぶ地区もありながら、全体には昭和レトロな街並みが基調となっていて独特の味わいがある。この地域は瀬戸内海でも中小の島々が多く散りばめられた海域で特に鷲羽山からの展望は素晴らしい。学生の頃鷲羽山ユースホステルに宿泊して朝夕のオレンジ色に染まる絶景も眺めた記憶がある。次回は広島県に入り尾道まで進む予定。
2025/11/16 山陽海道 4日目 宇野〜児島〜下津井〜水島〜玉島〜笠岡
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