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2025/12/26 秋月街道 1日目 門司港〜小倉〜呼野〜香春〜田川

VRサイクリング 4年半ぶりの九州に入り秋月街道にて北九州から筑豊を攻めるの巻。前回ゴールの下関からフェリーで関門海峡を渡った門司港を出発し、4年半前とは異なる山側のルートで小倉へ入り、九州の日本橋常盤橋から秋月街道に沿って南下。石灰石採掘で白く削れた平尾台に連なる山々を望みつつ呼野を過ぎて金辺峠を越えると前方に特徴的な山容の香春岳が見えてきて、銅採掘に由来した地名採銅所という宿場を抜けて盆地に下って行くと、かつて小倉藩が一時期藩庁を置き街道の中心的な宿場町であった香春。さらに進むとまもなく炭鉱の町、筑豊三都の1つ田川に到達。田川後藤寺駅をゴールとする52kmの行程。九州は2度目となるが1度目は長崎街道、日向街道、薩摩街道などの主要街道の旧道をできる限り忠実に走った結果、九州の訪れるべきロケーションを外してきた感があったので今回は街道をベースに走りつつも行くべき場所を網羅するべくルートを工夫する予定。ただ今回は小倉からはほぼ秋月街道の旧道を外さずに走った。秋月街道は豊前国小倉藩と筑後国久留米藩を結んでいた街道であるが長崎街道に先んじて中世から利用されてきた歴史ある街道で、江戸時代には参勤交代にも利用された。北九州から筑豊に入るというルートは4年半前の九州1回目の長崎街道と同様であるが、今回は筑豊地方の東側の道筋となり、筑豊三都のうち前回の直方、飯塚に対して今回は残る田川を通る。いずれにしても筑豊と言えば炭田で栄えた地域で、今回のルートでも田川ではその歴史が感じられる史跡が残る。それに加えて今回のルートで特徴的なのは、日本三大カルスト地形の1つ平尾台に連なる山々から供給される石灰石の採掘とセメント生産も盛んである点だ。石炭が既にオワコン化しているのに対し、石灰石採掘は無尽蔵でかつセメントの需要は続いているので、呼野から香春にかけての山では石灰石採掘で白く削られた特徴的な山容が見られ、また大きなセメント工場も点在する。そうした鉱業の現場は多く見られた以外は今回のルートは、古い街道沿いではあるが目立った史跡もなく、素晴らしい景色というのも見られず地味なルートではあった。その中で印象的であったのは、古き炭鉱の町田川の情景。昔の炭鉱跡に残る2本の高い煙突と、何ともレトロなアーケード商店街。家並みは広がっているが人影は少ない。炭鉱がフル回転していた頃はきっと賑やかだったんだろうが、煙突と街並みだけ当時のまま残して町は衰退していったんだろうなあ。五木寛之の青春の門筑豊編の舞台もこの付近らしいので、小説に描かれたその頃この付近の炭鉱労務者達が織りなす野生的な風俗が思い出された。

2025/12/22 赤間関街道北浦道筋 角島大橋〜特牛〜小串〜川棚温泉〜下関

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