VRサイクリング 今回は番外編として、前回ルートの一部を迂回しつつ日本有数の秘境と称される剣山から祖谷を縦断するルート。前回ルートの前半の地点、美馬付近からスタートし吉野川を越えて二層うだつの伝統的街並みが素晴らしい貞光の町を通り抜け貞光川に沿って山の奥へ。延々と谷沿いの道を南へ進むと山中の一宇の町を抜けた後本格的な山登り。標高千メートル以上の峠を越えると目の前に名前とは裏腹になだかな山容の西日本第二の山剣山が聳える。ここから進路を西の祖谷川沿いの道に変え、日本三大秘境の1つと呼ばれる祖谷地域へ入る。蛇行する険しい谷筋をずんずん進むと有名な祖谷のかずら橋に出会う。この辺から川と共に進路を北北西に変え、同様の険しい渓谷をさらに進み、前回大歩危へ向かうルートの途中の祖谷口をゴールとした103kmとまたしても超長丁場の行程。何と言っても剣山と祖谷地域の評判に違わぬ秘境ぶりが印象的だった。今回のルートはほぼ国道という名の道なのだが、かなりの部分が車のすれ違いが困難なほどの険しい谷筋の狭い道。鉄道の通る表通りの地域からこうした道を延々20km以上走らないと辿り着けないような地域なのだ。そして今までのVRサイクリングでも見たことがないような険しく深い谷。しかしこんな奥地なのに何故か険しい山の上の方に集落が点在していたりする。この地域は平家の落人が長年身を潜めて暮らしてきた歴史があり、その結果築き上げた独自の風習・文化があるという。急な斜面で稲作があまりできなかった祖谷ならではの特産品雑穀ヤツマタや、その昔味が良いことで名をはせたとも言う「祖谷の葉たばこ」などを栽培して生計を立てていたという。一方でアクセスの不便さに対して一般的な観光資源としては「かずら橋」ぐらいで、渓谷としても大歩危のようなインパクトのある渓谷美には当たらないし、秘境ぽい風景もずっと続くと飽きるというのもあるので、なかなか観光客の足は伸びないだろうと想像する。むしろその方が秘境という属性を維持する上では望ましいのかとも思う。さて次回もまだ四国の山の中。
2025/11/2 番外編:剣山・祖谷秘境ルート 美馬〜貞光〜一宇〜剣山〜祖谷〜祖谷口
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