VRサイクリング 中国山地の麓から岡山平野に出て瀬戸内海沿岸に到着の巻。山間の城下町高梁をスタートし前回行ってない高梁市街をさらに巡った後松山往来という街道で高梁川沿岸をさらに下る。まもなく山が開けてきたところが、備中国の中心で国中の神社の神々を1つに祀った備中国総社のある総社市街を通り、街道を外れて吉備路の古墳を眺めつつ平野を南下すると、水路と蔵で有名な観光都市倉敷に達する。倉敷の美観地区を一巡りした後、天城街道に沿って南東へ進むと、瀬戸大橋が完成するまで四国への玄関口となっていた玉野市の瀬戸内海に面した宇野港に到着する63kmの行程。山から平野そして海岸へと移り変わる道筋であったが、観光客的にも見処の多いルートだった。総社市街の長閑でレトロな商店街もちょっと散歩したい感じで良さげだったが、吉備路と呼ばれる総社と倉敷の間の田園地帯が印象に残った。この付近先史時代、大和、出雲、筑紫と並ぶつ吉備国の中心地だったところで、その勢力を誇示するように大きな古墳があちこちに点在する。霞がたなびいて広がる田園地帯にもっこりした小島のような古墳が点在し、田園の彼方に備中国分寺の五重塔が霞んで見える。古代の浪漫を内包しているからか幽玄の美しさを感じる風景である。VRサイクリングでも2021年1月に西国街道でこの一帯を東から西へ抜けたが今回は北から南へ抜けた。次の倉敷は45年ほど前にリアルに訪れて川沿いの柳と蔵が建ち並ぶ町という印象を持っていたが、それ以外にも町屋と蔵造りの商家が延々と軒を並べる本町通りやなまこ壁が両側を埋め尽くす裏通りなど魅力の多い重量級の観光都市だと思い知った。元々児島湾の干拓地だったこの地は農作物として塩に強い綿花栽培が盛んになり江戸時代から繊維産業の中心地として栄え、明治時代からはクラボウが設立されてさらにこの地に繊維産業が発展した。それが下火になった後はDiscover Japanの観光ブームに乗って観光都市として栄えることになった。再度じっくり訪れてみたい街だ。
2025/10/14 松山往来・天城街道 高梁〜総社〜倉敷〜宇野港
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