VRサイクリング 北陸街道最終日。越前国(福井県)から近江国(滋賀県)に入り中山道との分岐点に至るの巻。前回越前海岸へ向かう前の北陸街道の到達点、鯖波宿をスタートし、山へ分け入って行く。その途上で今庄宿、板取宿を通り、栃ノ木峠を越えると近江国。余呉高原、さらに椿坂峠を越えて山を下ってゆくと琵琶湖北端に近い木之本宿に辿り着く。さらに南下すると秀吉が作った町、長浜宿。ここの名所史跡をぐるりと廻り、さらに街道を進むと交通の要衝、米原宿、そのちょっと先がゴールの中山道との分岐という74kmの行程。前回までもそういう印象があったが、北陸街道という街道は道中はそれほどめぼしい名所史跡、ビューポイントはないが宿場が圧倒的に良い。今まで通った街道の中でもその評価基準ではベストかもしれない。まずは越前の外れに位置する今庄宿。山懐をバックに街道沿いにいい味の古い商家が建ち並ぶ。酒蔵やご当地のおろし蕎麦で知られる蕎麦屋などが点在する。近江国側、山を下り切ったところの木之本宿も良い。人気の木之本地蔵院の門前町で栄え、牛馬市が盛んでいまだに街道そいに伝統的建築の商家が延々と建ち並ぶ。サラダパンで全国的に有名なつるやパンの本店もその中にあった。そして長浜は町中が江戸時代から昭和のレトロのごった煮な町。北陸街道沿いも含め狭めな街路にぎっしりと商家造りの家屋がぎっしり。模擬天守ではあるが秀吉の建てた長浜城があり、大通寺や長浜八幡宮といった由緒正しき寺社がデンと座り、城下町、門前町でもある昔ながらの賑わいのある宿場町、ここに至れりなのだ。ここはホントにいずれ散策したい町だ。そしてゴールの中山道との分岐は2022/8/27に通った鳥居本宿の外れに位置する。ここはむしろリアルの中山道歩きで一年前に通ったので記憶に新しい。考えてみると三年ぶりの近畿地方に帰ってきたわけだ。次回は踏破した中山道に近いが、より琵琶湖沿岸に近い道筋で琵琶湖の南岸方面へ進む。